安青錦 優勝 ウクライナ出身 21最


大相撲初場所千秋楽 安青錦、熱海富士を首投げで土俵際で逆転 二場所連続優勝 横綱昇進に大手
安青錦 出典 大相撲協会
賜杯を受け取る安青錦 出典 大相撲協会
優勝決定戦 安青錦、熱海富士の寄りに逆転の首投げ勝利 
 安青錦(ウクライナ出身 安治川部屋)が熱海富士との決定戦を制し、2場所連続優勝。新大関優勝は白鵬以来20年ぶりとなった。12勝目の熱海富士が2度目の優勝同点。関脇霧島は11勝目を挙げ、藤ノ川は10勝目。義ノ富士は新入幕から4場所連続で勝ち越した。
「双葉山以来」89年ぶり快挙、綱とりへ
 安青錦が優勝決定戦で対戦したのは、巨漢の195キロ、初優勝を狙う熱海富士。差した右腕を抱え込まれ一気に押し込まれる。しかし、安青錦は下手を深く差し込み、土俵際でこらえ、首投げで逆転勝利、持ち前の粘り強さがいかんなく発揮された。
 安青錦は、2025年3月の新入幕から負け越しがなく、全て11勝以上の場所が続く。八角理事長は「同じ姿勢で、通常通りの力を出す。相手に何かがない限り一定の力が出せる」と場所中に安定感を絶賛していた。
 「正直、優勝できると思っていなかった」と安青錦。単独首位だった14日目、大の里の突き押しに吹っ飛ばされた。完敗だった。声をかけてくれたのは師匠の安治川親方(元関脇安美錦)だったという。「(本割の)琴桜戦に集中。次のことは考えなくていい」と送り出された。12日目から、業師だった師匠の締め込みをつけて臨んだ土俵。優勝後のインタビューで、「つけるか、と言われて、つけないともったいないなと」と話した。
 新関脇と新大関で2場所連続優勝を果たすのは、1937年の双葉山以来89年ぶりの快挙だ。新大関優勝も2006年の白鵬以来。安青錦はいよいよ来場所、綱とりに挑む。
大関同士の対戦 安青錦 琴櫻を破り12勝3敗 熱海富士との優勝決定戦へ
熱海富士、欧勝海を一気に押し込み、寄り切りで勝利 12勝3敗で優勝決定戦に 熱海富士、敢闘賞受賞安青錦 横綱豊昇龍に上手投げで勝利 先場所から3連勝 優勝に近づく 
安青錦(安治川部屋) 初優勝 12勝3敗 九州場所(2025年11月) ウクライナ出身力士の優勝は史上初 21歳8カ月での優勝は年6場所制以降で4番目の年少記録  大関昇進確実

出典 大相撲協会

優勝決定戦 安青錦 豊昇龍を力強い押しで攻め、背後に回り込んで送り投げで破り初優勝 大関昇進確実に 豊昇龍、痛恨の4連敗

 

安青錦 内無双で琴櫻を破る 豊昇龍と優勝決定戦に

大の里 一昨日の安青錦戦で肩を痛め、休場。豊昇龍の不戦勝

ウクライナ出身の安青錦
安青錦新大
 本名ダニーロ・ヤブグシシン、ウクライナ中部ビンニツァ出身の21歳。
7歳から相撲を始め、2019年の世界ジュニア相撲選手権大会では3位。2021年、ポーランドで開かれた18歳以下対象の欧州相撲選手権で、100キロ級、無差別級、団体戦の3冠を達成したという。相撲と並行して8歳から17歳の時はレスリングも経験し、17歳の時にはウクライナの国内大会で110kg級で優勝。
2022年2月にロシアのウクライナ侵略が始まり、戦火を逃れて相撲を続けられる環境を求めて、2022年4月に来日。
 2019年の世界ジュニア選手権で知り合った関西大学相撲部コーチの山中新大氏を頼っての来日だった。山中氏は、関西大学相撲部で受け入れ、自宅に住まわせて面倒を見る。
 2022年12月、安治川部屋に入門、2023年秋場所初土俵。2024年九州場所新十両、25年春場所で果たした所要9場所での新入幕は最速タイ。新小結、関脇昇進は共に1位のスピード記録。大関昇進が確実になっているが、所要14場所は昭和以降デビューの力士では照国(後の横綱)に並び2番目のスピード記録。
21歳8カ月での優勝は歴代4位の若さ(年6場所制となった1958年以降に初土俵の力士)で、上位には貴乃花や白鵬ら、後の大横綱が並ぶ。
 しこ名の安青錦新大は、「安」「錦」は安治川部屋の師匠、安美錦からもらい、「青」は祖国ウクライナの国旗の色、「新大」は、山中新大からとったという。 182センチ、140キロ、得意は右四つ、寄り。八角理事長は安青錦が強みとする「低さ」について「天性のもの」と評価。
初優勝後のインタビューで、安青錦は「一つ上の番付(横綱)があるので、そこをめざしていきたい」と語り、早くも目標を横綱昇進に置いている。

カフェ「クラヤヌィ」を訪問した安青錦(右から2人目、10月、東京都武蔵野市)=日本ウクライナ友好協会KRAIANY提供・共同
「ウクライナ人の強さを示した」 喜びの声に沸く
「初めてチャンピオンが誕生した歴史的な日だ」。大相撲九州場所で初優勝した安青錦=本名ダニーロ・ヤブグシシン=の出身国ウクライナでは23日、知人や関係者が「ウクライナ人の強さを示した」と吉報に歓喜した。
安青錦の地元、西部ビンニツァの相撲チームで指導したワジャ・ダイアウリさん(64)は「ダニーロなら、必ず優勝できると思っていた。むしろ遅いくらいだ」と声を詰まらせた。「日本で『突っ張り』を学んだことが、急成長につながった」と語った。
10年以上前にビンニツァで共に稽古に励んだオレクサンドル・ベレスユクさんは「当時は体が大きくなく、もの静かだった。驚いたのは彼がそれでもすぐに勝ち始めたことだ」と振り返る。「彼はサムライだ。多くを語らず、敵を倒す」
ウクライナ相撲連盟のオレク・レバさん(58)は「戦時下にあるウクライナの子どもたちの希望になった。久しぶりの明るいニュースだ」と目を細めた。(共同通信)