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パラマウント、ワーナーに敵対的買収提案 1株当たり30ドル 米メディア市場再編劇は混迷
 12月8日米メディア大手パラマウント・スカイダンスは、ワーナー・ブラザース・ディスカバリー(WBD)に対する1084億ドルの敵対的買収案を発表した。WBDの全株式を1株当たり30ドルで、全額現金で買収する。
 ワーナー・ブラザース(WBD)を巡っては、米動画配信大手ネットフリックスが先週5日、WBDのテレビ・映画スタジオとストリーミング部門を720億ドルで買収することで合意したと発表。1株当たり約28ドルを提示していた。
 パラマウントが敵対的買収に名乗りを上げたことで、NetflixのWBD買収は、すんなり決着することはなくなった。トランプ大統領がNetflixのWBD買収に懸念を表明していることから、米国メディア市場を舞台にハリウッド映画と世界最大の配信企業で繰り広げられている再編劇は、混迷の度を深めている。
 WBDの取締役会は8日午後、パラマウントの提案を検討すると述べたが、ネットフリックスに関する勧告は変更しなかった。パラマウントの提案に関して「現時点では何もしない」よう助言した。WBDはいかなる決定も10日以内に株主に通知すると回答している。
 パラマウントの1株当たり30ドルの現金での提案には、トランプ米大統領の娘婿ジャレッド・クシュナー氏が経営する投資会社アフィニティ・パートナーズと複数の中東政府系投資ファンドからの資金調達が含まれており、エリソン一族が支援している。世界第2位の資産家であるラリー・エリソン氏は、パラマウントのデービッド・エリソン最高経営責任者(CEO)の父親で、ホワイトハウスと密接な関係にある。
 米紙ウォール・ストリート・ジャーナル(WSJ)がホワイトハウス当局者らの話として報じたところによると、ラリー・エリソン氏はネットフリックスによるWBD買収発表後にトランプ氏に電話し、この取引が競争を阻害すると伝えた。
パラマウントは、WBD全株買収の提案は、ネットフリックス案よりも優れており、株主に180億ドル以上の現金をもたらすほか、規制当局による承認への道も容易だとしている。また、パラマウントとWBDの統合は、制作側や映画館、消費者にとって最善の利益となり、競争強化の恩恵を受けるとも指摘。エリソンCEOは声明で、「われわれの申し出は、より強いハリウッドを作ると信じている」と述べた。
 飛ぶ鳥を落とす勢いで世界の配信サービス企業の最大手に成長したNetflix
 ネットフリックスの提案は、独占禁止法の強い監視の目にさらされる可能性が高い。トランプ米大統領は7日、統合後の市場シェアが懸念を引き起こす可能性があるという見解を示した。
 与野党議員からも反トラスト法(独占禁止法)違反に該当するのではないかと指摘する声が出ている。
 ただ、パラマウントによる買収提案も精査に直面する可能性がある。パラマウントとWBDの合併は、スタジオ事業における支配的地位を高めることになるが、業界の急速な統合に伴い雇用の喪失につながると心配する声もある。
eMarketerの シニアアナリスト、ロス・ベネス氏は「WBDの買収はまだ終わっていない。ネットフリックスは運転席に座っているが、ゴールまでには紆余曲折があるだろう。パラマウントは株主や規制当局、政治家に訴え、ネットフリックスの勢いを阻もうとするだろう。争いは長期化する可能性がある」と述べた。
 ネットフリックスのテッド・サランドス共同CEOは、パラマウントによるWBDへの敵対的買収は「完全に予想されていた」と述べ、取引の成立に自信を示した。「パラマウントの提案では60億ドルのシナジー効果について言及されていた。このシナジーはどこから生じるのか。人員削減か。われわれは雇用を削減せず、創出する」と語った。(出典 Reuters12月9日)ワーナー・ブラザースの不朽の名作 ハリー・ポッター  出典 Warner Brros.
ワーナー・ブラザースのアニメの金字塔、トムとジェリー 出典 Warner Brros.
ISU Grand Prix Final 2025 -名古屋
ISUグランプリファイナル 国際フィギュアスケート競技大会 愛知・名古屋2025 以下出典 ISU
 フィギュアスケートのグランプリ大会を勝ち抜いた世界トップ6人(組)のみが参戦できるグランプリ(GP)ファイナル。今年は名古屋にオープンしたばかりのIGアリーナにて開催! 12月6日は、最終日で、男子フリー、女子フリー、アイスダンスが開催された。
 来年2月開催のMilano Cortina2026まであと2か月余り、日本の出場枠は男女それぞれ3枠。全日本選手権(12月19~21日、東京・代々木第1体育館)で最終的に決まるが、代表3枠争いの情勢が見えてきた。
 女子では、今大会で日本勢トップの銀メダルに輝いた中井亜美(TOKIOインカラミ)と銅メダルの坂本花織(シスメックス)が大きくリードし、ショートプログラム(SP)首位から総合5位と苦しんだ千葉百音(木下グループ)が追っている。 全日本選手権で優勝するれは代表入りも可能で、他の選手も巻き返しを狙う。代表の座は誰が獲得するのか、いよいよ終盤を迎えた。
 
 男子フリーでは、イリア・マリニン(米)が、6種類、計7本という誰もまねできない4回転ジャンプを成功させてフリー世界最高得点を更新する238・24点を上げて、合計332・29点で、ショートプログラム(SP)3位から逆転で3連覇達成。
 SP1位の鍵山優真(オリエンタルバイオ・中京大)は193・64点で4位。合計302・41点で2年連続の総合2位とした。鍵山優真は4回転ジャンプを決めて圧倒的な高得点を挙げたイリア・マリニンを目のあたりして、相当なプレッシャーを受けながら冷静に滑り切り、4回転ジャンプ3本は全て成功して300点越えを達成。マリニンには逆転を許したが、納得の2位である。
 SP2位の佐藤駿(エームサービス・明大)は、194.02点で3位、合計292.08で、2年連続の総合3位。

 女子フリーは、アリサ・リュウ(米)が、146・70の高得点、合計222・49点SP2位から逆転優勝、世界選手権2024に続き連覇して女王の貫録を示した。
 アリサ・リュウは、米国カリフォルニア州生まれ、20歳。父親は四川省出身で米国の移住した弁護士。2019年全米フィギュアスケート選手権でシニアクラスに出場し、史上最年少の優勝を果たす。ジュニアグランプリシリーズに参戦し、第1戦目のアメリカ大会では4回転ルッツとトリプルアクセルを成功させ優勝を果たした公式競技会で4回転ルッツを成功させたのは女子選手としては2人目。北京冬季五輪2022の米国代表となり、総合7位。大会後、2022年4月、目標が達成できたとして引退を表明。
 しかし、1年後の2024年3月、突然、現役復帰を表明、直後の世界選手権ボストン大会でいきなり優勝して脚光を浴びた。 SP3位の中井亜美(TOKIOインカラミ)、トリプルアクセル(3回転半)を冒頭で成功させ、フリー2位の146・98点をマーク、合計220.89点で、坂本花織を抑えて総合2位に入った。中井亜美はシニアに今季から本格参戦したばかりの17歳。GPデビュー戦のフランス大会で優勝をさらうなど、快進撃が続く。2位という結果を出して五輪代表にも大きく前進した。
 SP5位の坂本花織(シスメックス)はフリーではノーミスの演技で149.40を上げてトップの高得点、女王の意地を見せて巻き返して、合計1位、合計218・80で総合3位に滑り込む。
SPでは、坂本花織は冒頭の3回転ルッツが2回転になり、規定で無得点になるという思わぬミス、坂本5位に沈み、演技後、坂本は涙を流した。週間後のは五輪選考が懸かる全日本で巻き返しを目指す。
 SP首位の千葉百音(木下グループ)は、ジャンプで痛恨の2回転倒、132・95と崩れてフリー6位、合計210・22点で総合5位に沈んだ。SP首位で優勝が期待されたが残念な結果に終わった。
 渡辺倫果(三和建装・法大)は207.14点で6位。

 12月5日(第2日)では、ペアのフリーがあり、ショートプログラム(SP)首位の三浦璃来、木原龍一組(木下グループ)は自己ベストの147・89点を出して2位で、合計では今季世界最高の225・21点で3季ぶり2度目の優勝を果たした。SPは首位で発進したが、2位との差は0・10点、フリーの演技ではジャンプでミスが出たが、1.83点差で逃げ切った。木原は「(技と技の)つなぎや細かいことを確認してきたので、そういったところが点数に影響したのかな」と語り、表現力などを評価した。「演技構成点」は71・98で、総合2位のイタリアペアに1点以上の差をつけた。
同時開催のジュニアGPファイナルは女子フリーがあり、島田麻央(木下グループ)が4連覇を達成。
 島田麻央は17歳の中学3年生。2024年江原道ユースオリンピック金メダリスト。世界ジュニア選手権3連覇、ジュニアグランプリファイナル4連覇。
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フジHD、9月中間決算で営業利益の赤字129億円…フジテレビはスポンサー離れで売上高半減
 2025年11月10日、フジテレビを傘下に持つフジ・メディア・ホールディングス(HD)は、025年9月中間連結決算は、売上高が前年同期比7・2%減の2486億円、本業のもうけを示す営業利益は129億円の赤字(前年同期は138億円の黒字)と発表した。元タレントの中居正広氏の性加害問題で、フジテレビへのCM出稿を差し止める動きが広がったことが大きく影響した。
 最終利益は35・8%増の171億円、政策保有株式の売却益に加え、オフィスやホテルなどの不動産関連事業が好調で利益を押し上げた。
 フジテレビの売上高は47・5%減の606億円で、CM収入が前年同期の712億円から190億円に減少したことが響いた。営業利益は327億円の赤字(同5億円の黒字)、最終利益も301億円の赤字(同4億円の黒字)となった。
 フジHDやフジテレビによる再発防止策の策定やガバナンス(企業統治)の取り組み強化を受け、大手企業の間ではCM出稿を再開する動きが広がってはいるという。フジHDは今年度後半にかけてCM出稿の再開が進むと見ており、2026年3月期のフジテレビのCM収入は前期の6割超の水準になる見通しを持っている。フジテレビ   筆者撮影
 
フジテレビが検証番組、中居氏問題「場当たり対応」 港浩一元社長と大多亮元専務、経営陣トップが若手女性社員を宴席接待要員として自ら組織化 問われる腐敗した企業風土
画像出典 「検証 フジテレビ問題 反省と再生・改革」
 2025年7月6日、フジテレビは元タレントの中居正広氏に関する一連の問題について、自社の取材に基づく検証番組を放送した。検証番組のタイトルは、「検証 フジテレビ問題 ~反省と再生・改革~」。午前10時から同11時45分まで、CMを挟まずに放送された。
 前社長の港浩一氏ら当時の幹部を取材し、「場当たり的な対応と危機意識の希薄さ」などと対応の誤りを自己批判した。
  番組は、宮司愛海アナウンサーや木村拓也アナウンサーが進行役を務め、清水賢治社長が出演した。清水氏は番組の冒頭で、反省と謝罪を口にし、再生・改革に向けて「テレビの使命を能動的に果たしていかないといけない」などと述べた。有力タレントとの距離の近さが社内評価に反映されてきた組織の在り方については、「ビッグタレント連れてきました、企画書は真っ白という企画が通るのはおかしい。今後は企画の査定を厳密にする」とも語った。
 3月31日に公表された第三者委員会の調査報告書は、元フジアナウンサーの女性が2023年6月に、中居氏から「性暴力」を受けたと認定(中居氏側はこれについて一部反論)。フジテレビ社員としての「業務の延長線上」で行われた、重大な人権侵害だと断罪した。
 フジ側の対応については、港氏や当時専務の大多亮氏らが、コンプライアンス部門への情報共有などを怠ったと批判。数人の壮年男性のみの偏った視点で検討した結果、人権問題と捉えることができなかったとした。
 フジテレビは、今回の事案を、プレーベートな事案とすることで、企業側の責任を回避しようとした首脳陣の目論見があったと思われる。中居氏のマンションを一人で訪れたことで発生した事案として、業務の延長線上とはあくまで切り離すことで乗り切ろうとしたと思われる。その背景に、フジテレビ人気番組を支える中居氏への忖度があったことも見逃せない。
 番組ではこうした経緯を踏まえながら、当時の経営陣らがどこで判断を誤ったのか、また問題の背景として指摘された組織風土がどのようなものだったかについて、独自に関係者の証言を集めて検証した。
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